再掲載『 国際産業のトンプソンM1928 』
単なる思いつきなんだけど過去に僕の愚ブログでアップしたレポで自分が気に入っているものを再度アップしてみようと思った。
観てもらっていない新たな輩もいるはずだからね。
ー2012年5月24日掲載よりー



僕が幼き頃、テレビでは結構ギャング映画を放映することが多かった。
勿論、ゴールデンではなく深夜や年末だったように記憶している。
故Gun誌等でもギャングスターの記事が毎度出ていた。
そのせいか、ギャング→トンプソン→カッコイイ の図式が出来上がってしまった。
ゆえにトンプはシカゴタイプである。
高校生の時にドーしてもトンプが欲しくて購入を決意!
いろいろリサーチ、研究の結果、購入したのは国際製だった。
理由
1.上下のレシーバーがスライド式に外れてリアル
2.銃身がネジ式で取り外せリアル
3.トリガー・メカがオリジナルにやや忠実でリアル
4.MGCのようにコッキング・ハンドルの横に六角ネジがなくてリアル
5.刻印がMGCのように浮彫でなく文字が凹んでいてリアル
てなことで買ってはみたが
1.全体にボッテリしていてダサい
2.木製部分がテラテラの仏壇のような塗りでダサい
3.カッツコンが付いていなくてダサい
4.マガジンが20連と30連の間くらいの長さでダサい
5.バレルがすぐ折れてダサい
まぁ、買っちまった以上、手を入れてかっこよくしたろ!
実物のトンプソン・サブマシンガンは20/30連のボックス・マガジンで最終弾を発砲したのち、後退したボルトはコッキング状態で停止する。
ここでカラのマガジンを外し、弾丸の装填されたマガジンをロア・レシーバーのTスロットに沿って差し込めば発砲可能になる。
この作動をさせているのが「トリップ」と呼ばれるトリガーと同軸に取り付けられたパーツである。
トリガーを引いた状態でボルトが最終弾を薬室に送り込んだと同時にマガジン・フォロアーは薬莢の半分だけに上昇する。この時にマガジン・フォロアー後端に飛び出た突起がともにせり上がる。
これが「トリップ」先端を押し上げトリガー軸を介しトリップ後端がディス・コネクターを回転させシアーとのリンケージを断ち、シアーをフリーの状態にする。
あとは発砲後、包底圧で後退してきたボルトをフリーになったシアーがコッキング・ポジションでホールドする訳である。
装填されたマガジンを銃にセットする、この時マガジン・フォロアーは一番下にあるのでトリガーを戻すとトリップはフリーになり、ディス・コネクターはスプリングのテンションで復帰し再びシアーとのリンケージを復活させる。
再びトリガーを引けば最終弾の発砲までトリップは作動しない。
以上はフル・オートの場合で、セミ・オートの場合はセレクターで上下するロッカーがボルト閉鎖直前にディス・コネクターを回転させトリップより先にシアーをフリーにしている。
ただし、その後はマガジンがカラの状態ではトリップが作動してトリガーを引いてもボルトは落ちない。
35年前、このトリップの機構を必死に理解しコクサイのトンプソンM1928A1に組み込んだ高校生がいた。
彼はこの仕組みを、なけなしの小遣いで買った洋書「Small Arms Of The World」の分解図と断面図から学んだという。
35年前に6,500円もした本である。
しかし、これがその後の彼のバイブルとなり今でもたまに見返している。
(余談だが彼が実物のトンプソンのトリップを見たのは、それからだいぶ経っての事であった。)
当時、極々普通の高校生の彼には大規模な工作機械は無かった。
あるのは万力と古いボール盤と・・・若い情熱だけだったという。
フライス盤と旋盤があれば・・・当時の彼の夢であった。
しかし、当時それらの高度な工作機械あったら、間違いなく彼は青春の日々を塀の向こうで過ごすことになっていたはずだ。
若さとは暴走しやすいものなのである。
今、そのパーツを見ると確かに稚拙な工作であるが、必死になって頭を使い手を動かしていた若者の情熱がある。そこは大人の目で見てやってほしい。
もう、その高校生も50過ぎのオヤジーである。
今はもう、こんな情熱は無く、老眼で細かいモノは見えず、集中力は皆無の状態である。

左側にある鉄板から削り出したのが自作のトリップである。
トリップが入る分、トリガー・サイドを削った。

組み合わせるとこんな感じだ。

こちらは実物である。無可動銃から外してみたのだがシアーはCMC製のモデルガン・パーツである。

国際製のロア・レシーバーを上から見たところ。
実物に比べシアーなどの幅が狭い!

トリップの作動1
最終弾がまだマガジンにあるのでトリップは作動していない。トリガーは引いた状態である。
(リンケージのジが抜けている!失礼!)

トリップの作動2
最終弾がマガジンから抜かれる(薬室に送られる)とマガジンフォロアーの突起がトリップを持ち上げディスコネクターとシアーのリンケージを断つ。
シアーは復帰しているのでボルトをホールドできる。

国際トンプのボルトは軽くするためにアルミの鋳造である。

コッキング・ハンドルを付けるとこんな感じだ。

若かりし頃の悪戯。
その為かボルト・フェイスの一部が欠けてしまっている。

マガジン・スロットにトリップが確認できる。

現在、カッツ・コンペンセイターはその後にMGCから出た太い鉄製削出しのカスタム・パーツが付いている。
製作当初はまだこのパーツが発売されていなかったので通常の細いタイプのMGC製を付けていた。
ちなみに、この細いタイプはM1921の初期に実際にあったものらしく、その後太いタイプに変更された。
MGCの鉄製削出しタイプは実物と寸分変わらない精確サイズだ。

削出しタイプのエジェクターの再現。
ABS板を切って貼っただけなのである。
今見るとサイズがやや大きめだったようだ。

ロアレシーバーの固定は後端のスタッドだけでは全くもたない。
補強でネジを2本たてた。
今見るとこのネジはピーメのトリガーガード・スクリューだな。

これが実物のトリップである。
左がM1/M1A1用で右がM1921/M1928用である。
若干、形状が異なる。

実物のセレクター。
左からギザ付、ギザ無、M1タイプ。

実物のセーフティ。
左からギザ付、ギザ無、M1タイプ。
残り一個の実物軍用ガバ・マガジンを出品しました。
観てもらっていない新たな輩もいるはずだからね。
ー2012年5月24日掲載よりー



勿論、ゴールデンではなく深夜や年末だったように記憶している。
故Gun誌等でもギャングスターの記事が毎度出ていた。
そのせいか、ギャング→トンプソン→カッコイイ の図式が出来上がってしまった。
ゆえにトンプはシカゴタイプである。
高校生の時にドーしてもトンプが欲しくて購入を決意!
いろいろリサーチ、研究の結果、購入したのは国際製だった。
理由
1.上下のレシーバーがスライド式に外れてリアル
2.銃身がネジ式で取り外せリアル
3.トリガー・メカがオリジナルにやや忠実でリアル
4.MGCのようにコッキング・ハンドルの横に六角ネジがなくてリアル
5.刻印がMGCのように浮彫でなく文字が凹んでいてリアル
てなことで買ってはみたが
1.全体にボッテリしていてダサい
2.木製部分がテラテラの仏壇のような塗りでダサい
3.カッツコンが付いていなくてダサい
4.マガジンが20連と30連の間くらいの長さでダサい
5.バレルがすぐ折れてダサい
まぁ、買っちまった以上、手を入れてかっこよくしたろ!
実物のトンプソン・サブマシンガンは20/30連のボックス・マガジンで最終弾を発砲したのち、後退したボルトはコッキング状態で停止する。
ここでカラのマガジンを外し、弾丸の装填されたマガジンをロア・レシーバーのTスロットに沿って差し込めば発砲可能になる。
この作動をさせているのが「トリップ」と呼ばれるトリガーと同軸に取り付けられたパーツである。
トリガーを引いた状態でボルトが最終弾を薬室に送り込んだと同時にマガジン・フォロアーは薬莢の半分だけに上昇する。この時にマガジン・フォロアー後端に飛び出た突起がともにせり上がる。
これが「トリップ」先端を押し上げトリガー軸を介しトリップ後端がディス・コネクターを回転させシアーとのリンケージを断ち、シアーをフリーの状態にする。
あとは発砲後、包底圧で後退してきたボルトをフリーになったシアーがコッキング・ポジションでホールドする訳である。
装填されたマガジンを銃にセットする、この時マガジン・フォロアーは一番下にあるのでトリガーを戻すとトリップはフリーになり、ディス・コネクターはスプリングのテンションで復帰し再びシアーとのリンケージを復活させる。
再びトリガーを引けば最終弾の発砲までトリップは作動しない。
以上はフル・オートの場合で、セミ・オートの場合はセレクターで上下するロッカーがボルト閉鎖直前にディス・コネクターを回転させトリップより先にシアーをフリーにしている。
ただし、その後はマガジンがカラの状態ではトリップが作動してトリガーを引いてもボルトは落ちない。
35年前、このトリップの機構を必死に理解しコクサイのトンプソンM1928A1に組み込んだ高校生がいた。
彼はこの仕組みを、なけなしの小遣いで買った洋書「Small Arms Of The World」の分解図と断面図から学んだという。
35年前に6,500円もした本である。
しかし、これがその後の彼のバイブルとなり今でもたまに見返している。
(余談だが彼が実物のトンプソンのトリップを見たのは、それからだいぶ経っての事であった。)
当時、極々普通の高校生の彼には大規模な工作機械は無かった。
あるのは万力と古いボール盤と・・・若い情熱だけだったという。
フライス盤と旋盤があれば・・・当時の彼の夢であった。
しかし、当時それらの高度な工作機械あったら、間違いなく彼は青春の日々を塀の向こうで過ごすことになっていたはずだ。
若さとは暴走しやすいものなのである。
今、そのパーツを見ると確かに稚拙な工作であるが、必死になって頭を使い手を動かしていた若者の情熱がある。そこは大人の目で見てやってほしい。
もう、その高校生も50過ぎのオヤジーである。
今はもう、こんな情熱は無く、老眼で細かいモノは見えず、集中力は皆無の状態である。

トリップが入る分、トリガー・サイドを削った。



実物に比べシアーなどの幅が狭い!

最終弾がまだマガジンにあるのでトリップは作動していない。トリガーは引いた状態である。
(リンケージのジが抜けている!失礼!)

最終弾がマガジンから抜かれる(薬室に送られる)とマガジンフォロアーの突起がトリップを持ち上げディスコネクターとシアーのリンケージを断つ。
シアーは復帰しているのでボルトをホールドできる。



その為かボルト・フェイスの一部が欠けてしまっている。


製作当初はまだこのパーツが発売されていなかったので通常の細いタイプのMGC製を付けていた。
ちなみに、この細いタイプはM1921の初期に実際にあったものらしく、その後太いタイプに変更された。
MGCの鉄製削出しタイプは実物と寸分変わらない精確サイズだ。

ABS板を切って貼っただけなのである。
今見るとサイズがやや大きめだったようだ。

補強でネジを2本たてた。
今見るとこのネジはピーメのトリガーガード・スクリューだな。

左がM1/M1A1用で右がM1921/M1928用である。
若干、形状が異なる。

左からギザ付、ギザ無、M1タイプ。

左からギザ付、ギザ無、M1タイプ。
残り一個の実物軍用ガバ・マガジンを出品しました。
by 1944-6-6
| 2025-06-08 20:00
| 絶 版 国 際
|
Comments(24)
すごい熱量を感じます。Gun誌みたいです。読んでいて嬉しくなります。
国際トンプソンは1年程前に中古専門店で弄らせてもらいました。日活映画「太陽への脱出」に登場するトンプソンにそっくりでしたが、こちらはⅯGⅭ小林氏が製作した電着+電動ブローバックでした。国際トンプソンは「スーパーロボット レッドバロン」に登場しましたが発火シーンはありませんでした。
この記事は衝撃的で、個人的にケイズさんブログの中でもベスト5に入っております。
実物に有る物をどうやって再現するかという工夫が模型の見所だと思います。
実物に有る物をどうやって再現するかという工夫が模型の見所だと思います。
あれから13年…。本当にありがとうございます。こちらのブログは、小生にとってバイブルです。
このブログは、初めて読んだと思います。
今回読ませていただいて、M1928のトリガーグループの仕組みを初めて知りました。
かなり凝った機構なのですね。この機構を、資料も機材も十分で無い高校生が再現したとは驚きです。K‘z殿の原点がここに有るのだと思いました。
今回読ませていただいて、M1928のトリガーグループの仕組みを初めて知りました。
かなり凝った機構なのですね。この機構を、資料も機材も十分で無い高校生が再現したとは驚きです。K‘z殿の原点がここに有るのだと思いました。
YOU TUBEのCOMBAT劇中でサンダースが”トミーガンを川の中で亡くした”と言って丸腰で帰投する場面があり、なんともったいないと思った記憶があります。動画のようにヨーロッパ戦線跡地で錆びた銃が掘り出されるのもあることでしょうね。
説明文と写真を見てもすぐには理解できず。これを図解だけで想像するとは、何ともすごい知力です。この機構はCMCには組み込まれているのでしょうか。
初歩的な質問でもうしわけありません ボルトが前進位置にあるときは ドラムマガジンは着脱ができないとおもいますが いかがでしょうか またトリガーシステムに「トリップ」が付いている理由は ドラムマガジン使用時は セミ・フルどちらでも射撃途中でも最終弾発射後でも ボルトは後退位置にホールドされていなければならなかったから?
>みすたーxc 様
ダブルオーセブンにも電着トミーガンが出ていますよね(笑)
ダブルオーセブンにも電着トミーガンが出ていますよね(笑)
>元お 様
僕も好きなレポだったんで観ていない人に見てもらいたくて再掲載しました。
若かりし頃の自分のパッションを見る感じがイイんだよね(笑)
僕も好きなレポだったんで観ていない人に見てもらいたくて再掲載しました。
若かりし頃の自分のパッションを見る感じがイイんだよね(笑)
>DADGAD 様
13年・・・このレポをアップしたのはケイズを始める前のこと。
毎日、上野で動かないテッポー売ってました(笑)
13年・・・このレポをアップしたのはケイズを始める前のこと。
毎日、上野で動かないテッポー売ってました(笑)
>Toshihisa 様
仕組みや構造を理解するのは楽しい作業です。
特に古いテッポーは削り出されたパーツを見るだけどゾクゾクしますね(笑)
仕組みや構造を理解するのは楽しい作業です。
特に古いテッポーは削り出されたパーツを見るだけどゾクゾクしますね(笑)
>クリニック射的部 様
イギリスなんかでは発掘屋なる商売があって地中や海から発掘・引揚げた錆錆びの物を売っていました。
WW2の戦場物も売っているようです。
Youtubeなんかでもそんな発掘やレストアの映像がありますよね。
イギリスなんかでは発掘屋なる商売があって地中や海から発掘・引揚げた錆錆びの物を売っていました。
WW2の戦場物も売っているようです。
Youtubeなんかでもそんな発掘やレストアの映像がありますよね。
>norippy_ao 様
学業はさっぱりでしたがこういった事への探求心は異常でした(笑)
脳ミソの使い方が悪かったのかお金持ちにはなれませんでしたが・・・
尚、CMCやハドソンにも実物どおりに組み込まれています。
学業はさっぱりでしたがこういった事への探求心は異常でした(笑)
脳ミソの使い方が悪かったのかお金持ちにはなれませんでしたが・・・
尚、CMCやハドソンにも実物どおりに組み込まれています。
>8908 様
ボルトが閉鎖されている時は装着・脱着できません。
ボルトの閉鎖した旧加工の無可動銃のM1928にはボルト下面(ドラムの当る面)を削ってドラムマガジンを装着できる仕様のものがありました(今の加工はボルトを引いているので問題無し)
トリップの理由は単にボックスマガジン使用時の最終弾発砲後のボルトストップ(M16にあるような)ということだけでしょうね。
元々軍用を意識していたわけですから。
ただそれはドラムには全く反映されていませんが・・・
ボルトが閉鎖されている時は装着・脱着できません。
ボルトの閉鎖した旧加工の無可動銃のM1928にはボルト下面(ドラムの当る面)を削ってドラムマガジンを装着できる仕様のものがありました(今の加工はボルトを引いているので問題無し)
トリップの理由は単にボックスマガジン使用時の最終弾発砲後のボルトストップ(M16にあるような)ということだけでしょうね。
元々軍用を意識していたわけですから。
ただそれはドラムには全く反映されていませんが・・・
>toto7 様
自分で読み返してみても非常にコンセプトがハッキリしていて100点満点花丸をあげたいです(笑)
昔の僕は立派な人だったんだなぁ・・・って、今は?
自分で読み返してみても非常にコンセプトがハッキリしていて100点満点花丸をあげたいです(笑)
昔の僕は立派な人だったんだなぁ・・・って、今は?
もちろん、今も立派です!!
ケイズさんは、高校生の頃からやっぱりケイズさんだったんですね。このブレの無さ。すごいです。
只々圧巻の一言です。
>toto7 様
アザース!!
アザース!!
>やっぱりモデルガンが好き 様
高校生の時はモデルガンとプラモ・・・それ以外は『カックラキン大放送』のピンクレディーの下からショット等で猿のように抜く日々でした。
2時間で6回くらいできたなぁ・・・(笑)
高校生の時はモデルガンとプラモ・・・それ以外は『カックラキン大放送』のピンクレディーの下からショット等で猿のように抜く日々でした。
2時間で6回くらいできたなぁ・・・(笑)
>三遊底底遊三 様
13年前ですからね!ケイズを始める前です。
狭いフロ場で写真撮って頑張ってました(夏は地獄だったなぁw)
13年前ですからね!ケイズを始める前です。
狭いフロ場で写真撮って頑張ってました(夏は地獄だったなぁw)
『カックラキン大放送』のピンクレディーの下からショット等で猿のように・・・2時間で6回くらい・・・とは往年のボブ・マンデン並みのファスト・シューターですねw
>やっぱりモデルガンが好き 様
6連発も今は先込め銃以下の性能です。
血圧が高いのでバイアグラとかも飲めないし・・・(笑)
6連発も今は先込め銃以下の性能です。
血圧が高いのでバイアグラとかも飲めないし・・・(笑)

