CMC S&W M29 44Magnum を調整する
CMCの.44Magnum M29を何挺か見ていると共通したトラブルが見られる。
ハンマー・ダウン状態ではしっかり固定されているシリンダーがコッキングするとシリンダーの固定が不安定な感じになるのだ。
少し逆回転する感じで非常に気持ち悪い。
この状態の原因はほとんどがシリンダーストップに問題があった。
上の写真のようにコッキング・ポジションでトリガーとシリンダー・ストップ(矢印の部分)が当たっていてシリンダー・ストップを完全に開放していないことがわかった。
これは当たる斜めの部分を削ることで解消できる。
上の写真はシリンダー・ストップを上から見たところだ。
ノッチに入る部分が曲がっている。
これは重たいシリンダーの回転を何度も何度もストップさせているために慣性の力が一気にかかり曲がってしまっているのだ。
ストッパー部分が捩じれているのがわかるだろうか?
この2か所の変形でフレームからシリンダー・ストップが出にくくなり作動に支障をきたしているのだ。
軽度な状態ならフレームに当たっている部分を削ればなんとかなるが、カラ撃ちなどを繰り返し写真以上の変形をきたしていると部品交換を考えるしかない。
といっても簡単に手に入るわけもないが・・・
真鍮材で作ることもできるパーツなので必要ならそういった対処も可能だ。
上の写真のとおりコックしてもシリンダー・ストップの出方に変化はない。
これならシリンダーも確実に固定でき逆回転もしなくなる。
ただ・・・CMCのM29/28は極力ダブルアクションのカラ撃ちや勢いよくハンマーコッキングを避けるべきである。
遊ぶときはゆっくりハンマーを起こしたりダブルアクションでは思いっきりトリガーを引かないようにしたい。
勿論、シリンダー・ストップ・パーツをおびただしく持っているのなら使い捨てで遊べるが・・・
ただ、そんな人は僕に幾つか分けて欲しいもんだ(笑)
それよりも僕はハンマーをゆっくり起こして確実にシリンダーが1/6回転する方法を知りたいです。
僕も中坊の頃から幾つもお釈迦にしていますわ。
問題は必要な部分と不必要な部分を見極める目ですよね。
ハンマーを正確に回すにはシリンダーハンドとラチェットの精度が問題です。
それとハンドの出るスリットとの公差です。
モデルガンの場合はそこをどうするかが問題なわけで・・・
S&W系ならハンドをほんの少し内側に曲げるだけでも確実に効果が出るモデルガンもありました。
ハンドにアルミテープを貼ったこともありますね(これは作動は良くなりますが耐久性、特に耐油性に劣ります)
そんなことで良くなるものもあります。
Coltは全く別物です。
ただし確実に回るといってもDAで回し切るのはハンマーとも関連してきます。
CMC M28/29などのようにDAでのハンマーストロークが短い”古い設計”のモデルガンは根本を作り替えないとだめだと思われますね(笑)