"人はパンのみに生きるにあらず" (ケイズ ブログ)

九八式三十七粍 戦車砲眼鏡

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たまには毛色の変わったレポをお届けしよう。
旧日本軍の九五式軽戦車に搭載の九八式三十七粍戦車砲用の照準眼鏡だ。
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これが旧軍の九五式軽戦車だ。
これはTVドラマ「ザ・パシフィック」用の実物大プロップとして製作され、今は日本で保存されている車両(?)である。
日本に来てからいろいろなプロフェッショナルが絡んでディテールアップされたとのことだ。
この写真はちょっと前のワンフェスで展示されていた写真だ。
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こんな感じで収納されている。いかにも古めかしい収納方法だ。
コレクションのスピットファイア―用Mk-1電影照準器も同じような収納になっている。
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取り出すとこんな感じである。
眼鏡本体の長さは350㎜、太さは最大部分(マウント取付部)で約40㎜、重量は1,375gほどだ。
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接眼部はゴムに布(虫食跡からシルクか)が貼られている。
かなりの時間が経過していると思われるがゴム/布のコンディションは素晴らしい。
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対物側は何ともチンコイ!
対物/接眼レンズ共に傷もなく綺麗だが、カラーコーティングなどはされていない。
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接眼部に取り付けるフィルターが2種類付いている。
曇天時などにコントラストを変えて見やすくする射撃用のシューティング・グラスに同じ様な色合いがある。
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このように取り付けるようだ。
室内では暗くなるだけで効果のほどは判らない。
何となくターミネーターになったようだ(笑)
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この部分を砲のマウントに取り付けるのだろう。
位置決めの凸部が上部にくる。
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刻印はNIKKO(日本光器)。
倍率は2倍で画角が20度ということだろうか?
接眼レンズは見かけ18㎜くらいだ。
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レティクルはこんな感じでエレベーションが0~2000mまである。
しかしまぁ簡素なレティクルだ。
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判りやすいもので大きさを比較してみた。
そこそこデカい気もするがタイガー戦車などの照準眼鏡はこれの何倍もあるのだ。



by 1944-6-6 | 2016-10-09 22:30 | 軍 装 | Comments(2)
Commented by slash5 at 2016-10-10 15:35 x
二式複戦の屠龍の“乙”でも同じ37mm戦車砲を搭載していたようですが、照準器も戦車用と同型なのでしょうか?
それにしても、戦車砲でB29を撃墜しようという発想がスゴイです。
当たれば、の話ですが。
Commented by 1944-6-6 at 2016-10-10 15:52
>slash5 様
米軍でもP39が37㎜機関砲をプロペラ軸から撃ってました。
まぁ、たいして役に立ってないみたいだけど・・・残念!