人はパンのみに生きるにあらず                                 "Man shall not live by bread alone."    k’z(ケイズ)ブログ

GSP by cmc

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今から33年前、業界もファンも度胆を抜かれるモデルガンを作ったメーカーがあった。 (ここで中島みゆきの「地上の星」が流れる)
東京CMCだった。
2度の規制の後でモデルガン業界は疲弊していた。
そんな中で、どうしてCMCはこの機種を選んだのだろうか?
起死回生の一発だったのだろうか?
それから30年、CMCの作り上げたワルサーGSPはモデルガン・マニアの間で最大限の評価をされている。
それが答えだった。


・・・とプロジェクトX風に始めてみたのだが。

もうすぐ、ロンドンオリンピックが始まる。
この機会にモデルガン界でただ1丁のフル可動の精密射撃銃「Walther GSP .22LR」をレポートしよう。
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基本的に手抜きは感じられない。コスト的にオリジナルどおりには難しい部分を除いては。
特にグリップはそんな部分だったのかも知れないが、結果的には素晴らしい造形美を造り出している。
もしも、このグリップがプラ製だったら・・・名作とは呼ばれなかったかも知れない気がする。
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1979年製作。この、下から生えているトリガーが斬新でドーゆうメカなのかが疑問だった。
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トリガー・メカを見たくて手に入れたのが本心である。
メカはオリジナルどおりのようで、さまざまな調整が可能だ。

GSPの分解
タイトな出来の割に、分解はワン・タッチなのが面白い。
レバーをくるっと回せば上下は簡単に分割する事が出来る。
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トリガー・ユニットの取り外し
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トリガー・ユニットの分解
結構複雑な感じなのだが基本的には簡単な仕組みだ。
シアーの動きを止めているパーツ(トリガー・ポウル)をトリガー・バーで押してシアーをフリーにする。
シアーがフリーになるとハンマーはシアーを押しのけて倒れる。
レミントンM700等のライフルの仕組みに似た感じ。
亜鉛合金のパーツでもえらく軽いトリガー・プルが再現されている。
ハードスチールのパーツなら、さぞ切れの良いトリガーだろう。
ただし、最近の実物のGSPはトリガーの構造が変わっている。
CMCのモノは初期のモデルのようだ。
現在の実物のGSPはトリガーが下から出ているエキセントリックなものではなく、一般的な競技用のトリガーだ。
絶対にその方が使いやすいと思うがGPSは初期タイプが絵になっている。
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これだけでもオブジェっぽくて魅了的だ。
本当は全体に黒染めだが個人的好みで染めを落として銀色にしている。
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サイドカバーを外したところ。
トリガー・レベル(金色のパーツ)はCMC製のGSPのアキレス腱で構造上非常に弱く、僕のモノもサラッと破損。ヤフオクでエジプト製のモノを購入し装着した。
実物はハードスチール製なのだろうがモデルガンでは亜鉛合金製で一番弱いところに力が集中するのでアッサリと折れる。当時、鉄製のロストワックスなんかで作っていたら話は違っただろうが・・・
なお、ハンマー・スプリングは極端に弱いものに換えてある。貴重な金属モデルの破損防止の為だ。
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ハンマーコッキング状態。
シアーがハンマー上部を抑えてその動きをすぐ右隣のトリガー・ポウルがブロックしている。
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1.ハンマー後退途中、トリガー・ポウルがシアーの中に入っている(矢印の部分)。
2.ハンマーがコッキング・ポジションまで来るとCの部分がハンマーに押されシアー全体を反時計方向(この写真で)に回転させる。そうするとシアーのa部分ががハンマーをホールドする。そのシアーの動きでフリーになったトリガー・ポウルがシアーの後ろをブロックしてコッキング完了となる。
この状態でトリガーを引くとトリガー・レベルに連結されたトリガー・バーがトリガー・ボウルを反時計方向に回転させてシアーへのブロックがはずれて、ハンマーはシアーを押しのけてレット・オフする。
3.ディス・コネクトは倒れてきたハンマーがトリガー・バーを下に押してトリガー・ポウルとのリンケージを断つことで行われる。
4.その後は、こんな感じでトリガー・ポウルが時計方向に回転してシアーをブロックする。
トリガー・バーがトリガー・ポウルと離れているのがわかる(一番右の矢印)。
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この点検口(?)からシアーとトリガー・ポウル、トリガー・ポウルとトリガー・バーのリンケージ状態が確認できる。
これを見ながら噛み合い具合を調整するって訳だ。
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トリガー・ポウルの調整ネジ。これでシアーとのリンケージ量を調整する。実銃では一番下のサイド・プレート固定ネジの部分にトリガー・ポウルのスプリング・テンション調整用ネジがあるようだがモデルガンではオミットされている。
ドーでもいい部分だが、ここまでやったんだから付けてほしかったのがマニア心だ。
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トリガーの位置調整用のネジ。
写真下側がトリガーの遊びの調整で上が引き切った後のトリガー・ストップである。
全て微調整可能だ!


by 1944-6-6 | 2012-06-02 01:55 | 絶 版  C M C | Comments(14)
Commented by きかんしゃトーマス at 2012-06-02 18:21 x
作動機構、大変勉強になります!
初見のトリガーユニットも、チェッカリングとシルバー地がお洒落な雰囲気で、精密時計のムーブメントを見てるみたいです
それにしても全て微調整可能とは・・・恐るべしCMC!
Commented by hajime at 2012-06-02 19:40 x
むむむっ素晴らしいガンがまたまた登場ですね~
いいですねGPS!いやGSP!この製品モデルガンブームも終わりエアーガンが出てきた頃の結構後半にまだ販売していましたよね 少年時代にこれ欲しい欲しい病にかかった事があります。無理してでも買っておけばよかったかなと でも人パンさんみたくもろいパーツを交換する技量が無くすぐに壊してはしまったでしょうね~何にも知らない方が見たらSFのガンと思うのではないかという造形今見ても素敵です!
Commented by 1944-6-6 at 2012-06-03 00:26
>きかんしゃトーマス 様
先日は御馳走でした。
なかなか、GSPのメカはパーツリストなんかじゃ判らんからね。
それに、あんまし分解もされていないのかWEBでは見られないのであえてアップしてみました。
参考になれば、マニア冥利に尽きますな。

Commented by 1944-6-6 at 2012-06-03 00:43
>hajime 様
発売当初、¥16,000は大きな金額でした。
他のなら2丁買えたんですからね。
僕の場合、トリガー・レベルが破損したので分解せざるえなくなりやりましたが、それが逆にこのモデルガンの機能やポテンシャルを知る良い機会になりました。
サイドプレートをはずしたらバラっと部品がはずれて暫し途方にくれました。
どういう風に部品が取り付けられていたのか、パズルを解く感じでアレコレ試行錯誤の結果、やっとこさ構造・仕組みが理解できました。
そういう意味で、箱だしで遊べる今のエアガンより楽しんだ時間が長いオモチャですね。 メデタシ!
Commented by one_puka_puka at 2012-06-03 09:23
おぉー、名器だよねーGSPは。
トリガーメカってかしめてあって基本的に分解できなかったような。
部品の破損がなければご開帳画像を見ることができなかったワケね。
勉強になります。
ところで、このGSP、うちのコマンダーと交換してあげようか?
うひひひひ(^з^)-☆
Commented by Gruffydd at 2012-06-03 09:58 x
これもよろしいですなあ。
その昔本物VSモデルガンでも取り上げられてましたが、紙火薬使用の発火にもかかわらず、中々うまく"回転"したとか。
今回、改めてGSPの魅力を教えていただきました。
何と言っても、写真がいいです。
改めて欲しい欲しい病にかかってしまったような気が・・・
Commented by 1944-6-6 at 2012-06-03 22:59
>one_puka_puka 様
実は怖いもの見たさに、破損前に分解しようと思ってネジ外したんだけどハンマーピンやシアーピンがカシメてあったのか、上手くはずれずに神の啓示とあきらめたんだよね!
ハハッ
チッキン野郎さ!
Commented by 1944-6-6 at 2012-06-03 23:16
>Gruffydd 様
僕自身は火薬入れたことはありませんが、カラ作動では中々良い感じでした。
キャップだったら撃ってもイイかも。
でも今更、撃てないし・・・
いっその事、ピカドンにしてみますか!
Commented at 2012-07-14 22:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by entaro at 2012-12-30 21:20 x
私もやっとヤフオクでエジプト製のトリガーセット購入し、こちらのお写真を参考に修理できました。 ありがとうございます。
Commented by 1944-6-6 at 2012-12-31 04:23
>entaro 様
貴殿も購入しましたか!
エジプト・マーク入りのハンマーとかはドーでもいいから、トリガーバーだけをもっと安くしてほしかった気がします・・・が、今更ドーでもいい事かもね。
Commented by entaro at 2012-12-31 08:40 x
ですね・・・  私が購入したのは、ハンマーにWALTHERロゴ入りでしたが、ハンマーは交換しませんでした。 確かに高価ですので、トリガーレベルだけで販売していただきたいですね。 ハンマー・スプリングは、私もノック式ボールペンのスプリングに交換しました。
Commented by キケロのジョー at 2014-07-26 12:45 x
降旗康男が監督した映画「駅STATION」で実銃のGSPが登場します。
高倉健が撃っているような演技していますが、実際に射撃しているのは北海道警察の警察官でしょう。
装填シーンと発砲シーンを見ることが出来ます。
Commented by 1944-6-6 at 2014-07-26 20:38
>キケロのジョー 様
チェックしてますねぇ。
ちょっとTUTAYAで探してみます。